前回までのあらすじ
日向が進めるパーソナルファイルの運用実験を、ある田舎の農村で行うことになった。協力するのは、世界が注目するデザイナーでありながら突然引退し、故郷で高級トマト栽培をしている青山誠人(片岡鶴太郎)という人物。彼は以前から真琴の知り合いでもあった。
朝比奈恒介(井浦新)は、ある日、何者かに階段から突き落とされ重傷を負う。病室に朝比奈を見舞った日向は、怪我を気遣い、少しゆっくりするといいと言葉を掛ける。そしていい知らせがあると、以前「NEXT INNOVATION」の社員だった遠野秋洋(綾野剛)に会ったことを報告する。
数日後、日向、真琴、小川智史(中村靖日)により農村で運用実験を開始したが、ほとんど反応がない。住民たちは皆、高齢でパソコン操作を嫌っていたのだ。これではデータが取れないと苛立っていた日向に、ライバルの大手家電メーカーJIテックがNEXT INNOVATIONを大きく上回る規模のシステム開発チームを立ち上げた、とのニュースが飛び込んでくる。一度は諦めかけた日向だが、青山の話を聞いて、またやる気が戻り、今までのパーソナルファイルの見直しをする。
東京に戻り、青山から高級トマトが沢山送られてきて、日向はそれを持って朝比奈燿子のレストランを訪れる。トマトが苦手な日向に燿子がそのトマトを使った料理を振る舞う。朝比奈から燿子に渡すよう頼まれた書類を持ってレストランを訪れた真琴は、燿子の隣にいる笑顔の日向を目撃して・・・。
第6話 あらすじ
朝比奈燿子は日向に家まで車で送ってもらう途中、日向の家に寄ってもいいかと尋ねる。「そういうのはあまり歓迎しない」と言いながらも、「今日は行くところがあるんだ」と照れながら断る。
コンパで真琴と日向が鉢合わせ!?
燿子が日向の車に乗っているところを目撃した真琴は、モヤモヤした気持ちを抑えられず、話を聞いてもらおうと小野遥香に電話をする。すると小野はちょうどコンパの真っ最中で人数合わせに真琴も呼ばれてお店まで行く。真琴はテッパンの「貞子からのひきわり納豆」というネタを何度もし、男性陣を和ませていたところを、偶然お店にやってきた日向に見られてしまう。慌ててコンパとは知らず無理矢理呼び出されたと弁明すると、日向は「別に好きにしろ」と冷たくあしらう。
真琴はムキになって、燿子という存在がいながらコンパに来た日向のことを責めようとしたが、実は日向は株主総会で配る手土産を取りに来ていたのだった。
朝比奈は真琴が好き???
翌日、朝比奈と真琴は打ち合わせに行った帰り、怪我をしていたのでずっと駐車場に停めっぱなしだった朝比奈の車を取りに行った。まだ右足が使えない朝比奈に変わり、真琴が運転して朝比奈の家まで送った。朝比奈のマンションの駐車場まで無事にたどりつき、帰ろうとした真琴に、「寄っていかないか?」と冗談を言う。そこに遠野が姿を現し、慌てた朝比奈は真琴に遠野を見られないようにとっさに真琴を抱きしめ、気をそらした。驚いた真琴はその場から走り去って行った。
遠野は父親の会社の副社長になっていたが、借金が2億円に膨らみ父親に隠しきれなくなっていた。そこでテレビでNEXT INNOVATIONの上場のニュースを見て、NEXT INNOVATIONを辞めるときに盗んだ50万人分の個人情報を元に朝比奈を脅していた。階段から突き落とされ怪我を負わされた朝比奈は逆に遠野を脅し、お互いが手を組むことにした。
朝比奈は遠野に「お前は昔から中途半端なんだよ」と500万人分の個人情報が入ったUSBメモリーを渡した。そしてその夜、遠野は500万人分の個人情報を流出させた。
こんな最中、NEXT INNOVATIONの第5回株主総会が開かれた。日向に株主から沢山の厳しい罵声が飛び交う中、一人の青年がマイクを持ち話し出した。
若い彼(菅田将暉)は無職で何かうまい話はないかと友人から株を教えてもらい、NEXT INNOVATIONの株を200万円買った。最初は金目当てだったが、会社の業績を調べていく内に日向徹のファンになった。時価総額3000億円は日向徹への期待の表れであると言った。他の株主たちは若い彼に「青いこと言ってんじゃない」と文句を言うが、日向は彼の前まで行き、名前を聞く。「酒井貴宏」と答えると、日向は「あなたの名前をこれからもずっと覚えている。あなたが託してくれた200万という期待に応えられなくて本当に悔しい。もう一度チャンスを下さい。必ず世の中をよくする。パーソナルファイルはその第一歩です。企業としても成長するチャンスだと思っています。情報漏えいで会社の信用を失墜させたこと、本当に申し訳なく思っています。でも僕は必ずパーソナルファイルと成功させる。だからあなたの株を持っていて下さい。必ずあなたを喜ばせます」と言い去っていく。
遂に日向と朝比奈決別か!?
その後、社長室に戻った日向に朝比奈は「お前は不必要に敵を作る。あの場は嘘でもいいから謝罪すべきだった。お前はただのワガママなガキだ!パーソナルファイルだって母親探しの延長だろ!」と怒鳴りつけ部屋を出た。